「狩の使」 柴田南雄作曲/「伊勢物語」より
演奏 三絃弾き語り 下野戸亜弓

『伊勢物語』は平安前期に成立した歌物語の最初の作品で、主人公は在原業平といわれています。この曲では物語の中でも最も重要なエピソードのひとつ、六十九段をそのままテキストに用いています。
− 勅命により諸国を巡って野鳥を狩るという狩の使いとなって伊勢に滞在する業平は、前の天皇の娘、神に仕える身の斎宮を誘い一夜を共にするが再開はならず思いを残して去っていきます。−
言葉にできない部分をまるで夢のようにぼかしつつ、言葉と音楽は浄瑠璃三味線弾きと太夫のように一人二役でつかず離れず呼応し、対話するがごとく進行していきます。古典的な形式から、演奏者の即興を含む現代様式まで網羅した作曲構成で、大変高度なテクニックを要求される作品です。
1993年西潟昭子氏委嘱初演。

2011年11月2日王子ホール
「下野戸亜弓箏曲リサイタル2011ー言葉と音楽との対話ー」より

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