昭和から平成を駆け抜けた大女優・松坂慶子。その傍らで、常に世間から「ヒモ」と揶揄され続けた夫・高内春彦。結婚当初から続いた実母・松坂秀子氏との泥沼の絶縁、そして1億円を巡る裁判。日本中が彼を「悪役」と信じて疑わなかった30年間、高内春彦は一度も反論することなく沈黙を守り続けました。

しかし、運命は過酷な形で彼らを試します。自分を最も憎んだ義母の認知症発症。高内氏が選んだのは、復讐ではなく「自宅での献身的な介護」でした。ギタリストとしての指を犠牲にし、排泄の世話から徘徊の付き添いまで、9年間にわたり義母に寄り添い続けた「無名の表現者」の真の正体とは。かつて女帝と呼ばれた母が、最期に彼にだけ見せた穏やかな表情の裏側を、膨大な事実と共に紐解きます。

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