熊本県水俣市のチッソ水俣工場による工業排水を原因とし、現在まで補償や救済をめぐる問題が続く日本における“四大公害病”のひとつ水俣病。写真集「MINAMATA」でその存在を世界に知らしめた写真家ユージン・スミス氏と、当時の妻アイリーン・美緒子・スミス氏が、1971年から1974年の3年間現地で暮らし、人々の日常や抗議運動、補償を求め活動する様子を何百枚もの写真に収めていく濃密な日々をドラマチックに描く。

 ジョニー・デップは本作の主演を務める条件に「水俣の物語を正しく伝えること」そして、映画に新しいエネルギーをもたらす協力者を迎えること」の2つをあげていた。その条件を満たし監督に抜てきされたのが、新鋭アンドリュー・レヴィタス。映画製作会社メタルワーク・ピクチャーズを設立し、レイフ・ファインズ監督の『ホワイト・クロウ 伝説のダンサー』や、自身の監督デビュー作『Lullaby』など、プロデューサー、監督として実績を残す一方で、写真や抽象絵画の作品で評価されているニューヨーク生まれのアーティストでもある。

 そして、ジョニー同様に彼もユージンの作品のファンであり、以前から自然環境保護主義者として深く関わってきた。

 ふたりはすぐに意気投合し、ジョニーはアンドリューを「ワイルド(万能)カード」と表現し、「彼はとても大胆で幅広いアイデアを持っていて、明確で強固な基盤を本作に与えてくれた」と絶賛。一方、アンドリューはジョニーを、「本作のクリエイティブ面すべてにおいて、絶対的なパートナー」とコメントしている。

 ユージンの物語を語るだけでなく、水俣の人々の物語を正しく描こうと決意したアンドリュー・レヴィタスは、本作のテーマについて「いろいろあるが、1つは権力に真実を語る勇気。彼らは団結して世界に問題を提起し、立ち上がり抵抗する」と説明する。

 続けて、「ヒロ(真田広之)の役は特に本作のヒーローです。彼は仲間に向かって“世界を変えるためにみんなで闘おう”と呼びかけ、それを見たスミスも自分のやり方で真実を語る。また、大手雑誌社のトップであるビル・ナイも自分の仕事の重要性を認識しているので、責任を果たす」と彼らの重要な役柄を語る。

 さらに「本作は、単なる弱者と権力者の対立ではなくあらゆる階層の人々が連帯することの重要性を描いている。草の根レベルから大企業のトップレベルまで、人々の連帯が社会変革のためには必要だから」と熱弁をふるった。

監督:アンドリュー・レヴィタス 脚本:デヴィッド・ケスラー
出演:ジョニー・デップ、真田広之、國村隼、美波、加瀬亮、浅野忠信、岩瀬晶子、キャサリン・ジェンキンス and ビル・ナイ
音楽:坂本龍一
アメリカ/115分
公式サイト:longride.jp/minamata/
(C) 2020 MINAMATA FILM, LLC
(C) Larry Horricks

提供:ニューセレクト株式会社、カルチュア・パブリッシャーズ、ロングライド
配給:ロングライド、アルバトロス・フィルム

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