2023年4月に国政から転身した後藤田徳島県知事。

維持費200万円を超えるその知事公舎が空き家状態になっていることが、物議を醸している。

きれいに刈りそろえられた庭木と芝生の庭園。
瓦ぶきの日本家屋の前には、広い駐車スペースもある。

ここは徳島市中心部の閑静な住宅街に建つ、徳島県知事公舎。

ところが、実はここ、誰も住んでいない空き家。

確かに表札はかかっておらず、空き家の状態。

現在の徳島県知事といえば、国政から転身し、2023年4月の知事選で当選を果たした、元自民党衆議院議員の後藤田正純氏。

妻は女優の水野真紀さん。

“カミソリ後藤田”と呼ばれた故・後藤田正晴元官房長官を大叔父に持つ、政界のサラブレッドだ。

その就任会見で、後藤田知事は次のように発言した。

徳島県・後藤田知事「(知事公舎にお住まいになるご予定は?)住む予定はありません。どうやってあんな大きな家で住むのかな? と。想像もつきません」

知事公舎には住まない宣言。

さらに、年間およそ210万円の維持費がかかることなどを理由に「知事公舎は必要か」と問題提起した。

徳島県・後藤田知事「いろんな方に維持管理していただく、これも税金ですからね」

徳島県民からは、さまざまな声が上がっている。

徳島県民「まぁ基本的には(知事公舎に)入っていただいた方がいいかなと」、「維持費がそんなにかかるっていうのは、早くなんとかしないといけないですね」

調べていくと、全国の知事公舎事情は意外なものだった。

18日、徳島県庁で行われた有識者会議。
テーマは、まさしく…。

徳島県・後藤田知事「はたして知事公舎というものが必要なのかどうか」

就任会見で「住まない」と宣言し、空き家状態となっている知事公舎が、本当に必要なのか検討を始めた。

徳島県庁からおよそ400メートル、住宅街の一角を占めるおよそ712平方メートルの広大な敷地に建てられた知事公舎。

建物は築31年で、延べ床面積199.75平方メートルの木造平屋建て。

空き家でも、清掃や樹木の管理などで年間210万円の維持費がかかるという。

徳島県民「(知事公舎が空き家だが?)後藤田さんが来てくれたらいいと思ってたけん、やっぱり寂しい」、「(夫人の)水野真紀さんを見てみたい」

知事への転身直後に投げかけた、大きすぎる知事公舎をめぐる是非。
徳島県民の間でも議論となっている。

徳島県民「(維持費がかかるが?)それだったら誰か住んだりした方がいいかな」、「やはり無駄遣いだと思うけど、なぜ住まないのかなと思う」

徳島県によると、全国で知事公舎があるのは47都道府県中、27の自治体。

そのうち7自治体の知事は公舎に住んでいないという。

ちなみに東京都は、渋谷区松濤の高級住宅街に東京都知事公館があった。

しかし、1999年に就任した石原知事が入居を拒否して以降使われず、舛添知事時代の2014年に売却された。

現在は建物が解体されさら地になっている。

徳島県・後藤田知事「維持費も結構かかる。その中で知事公舎というものが本当に必要なのかと、県民目線からご意見を賜りたい」

徳島県民(60代)「公舎以外でも使えるんでしたら、何かに活用されたらよろしいでしょうね」

今後、知事公舎をどうしていくのか。
徳島県は有識者会議の意見を年内に集約するとしている。

FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/

MASK9.COM - FOR YOU, WITH LOVE.