食事の時などに外したマスクをどこに置いたらいいのか困ったという経験はないでしょうか。小学6年生が、そのマスクを上着や鞄に気軽に止められるグッズを発明し、特許を取得しました。
右手の親指と中指を閉じたり開いたりしながらパチパチと音を鳴らして説明してくれたのは小学6年生の嘉手納杏果(かでな・ももか)さん、12歳。
杏果さん
「(親指の側と中指の側の両方に磁石が)付いています」
杏果さんが発明したのは、コロナ禍ならではの不便を解消するグッズです。細長く薄べったいピーナッツのような形で、両側に磁石が入っています。
食事などでマスクを外した際に、自分の飛沫のついた面を内側にしてたたんだら、この発明品の両側の丸い部分に親指と人差し指、または中指を入れて、マスクごと挟みます。片手でポンと簡単にできて、洋服や鞄などに留めておけるというすぐれものです。
このアイディアを企業が製品化。2月7日に1000個を地元の神奈川県相模原市に寄贈しました。
神奈川県相模原市 本村賢太郎市長
「子ども食堂とか児童クラブとか子どもたちに多く使っていただけるようなことを考えていきたいと思っている」
発明の裏には苦労もありました。
杏果さん
「初めはこれだったよね」
道具箱から出てきたのは完成品とは随分違う、大きな絆創膏のような形のもの。1か月ほど試行錯誤を重ね、試作品を数十個は作ったそうです。この発明で特許も取得しました。自分で考えた「製品名」は…
杏果さん
「スリッパみたいに(両側に指を)入れられて、指で操作するから“テリッパ”」
アイディアの源は日常のふとした瞬間です。
祖母 さよこさん
「困った時はすぐ手助けして『こうすればいいいんじゃない』なんてすぐに(やってくれる)」
家の中には至る所に杏果さん自作の便利グッズがあります。母親の佐知子さんが見せてくれたのはペーパータオルかけですが、上下2つ横になったペーパータオルが紐でぶら下げられています。
佐知子さん
「ペーパータオルを2種類使いたくて、最近娘が作ってくれたものです。さっと横に切れるので縦型よりも使いやすい」
洗濯物を干す時、ハンガーがからんで困っていた祖母を見て思いついたのが“絡まないハンガー”です。
杏果さん
「(ハンガーの両隅と上の)3点に磁石が付いているのでハンガー同士を連結できるし、外すときはぽろっとはがせる。洗濯物が乾いた状態になった時はハンガーをくっつけていっぺんに取ることも出来ます」
洗濯機の横につけて収納もできる便利さです。さらに見せてくれたのは粉末の入ったチャック付きのビニール袋。
杏果さん
「“しまるん”です。チャックの部分が粉噛みをしてしまって、閉まらなくなるのを防ぐ」
ビニール袋は二重になっています。内側は普通のビニール袋、外側がチャック付きのビニール袋になっているので、粉末を袋から出すときにチャックの部分を通らず、チャック部分に粉末がついて閉まりにくくなるのを防ぐことができるのです。
家族の困りごとを解決した発明で、これまでに5つの特許を取得しています。
“ホームセンターオタク”で、材料探しを手伝っている祖父は孫の特許取得に…
祖父 知俊さん
「びっくりぽん(笑)」
祖母 さよこさん
「まさかねえ、そこまでいくと思わない」
今回の「テリッパ」を製品化したのは合成樹脂を扱う商社「三洋」です。
三洋の担当者
「合成樹脂のこういう製品に長く携わってきたんですけれども、僕らが考えていてもまず出てこない発想でした」
カードケースを作る際に廃棄していた材料を活用。今後、一般販売も検討することにしています。
豊かな発想で困りごとを次々に解決する杏果さんに将来の夢を聞いてみました。
杏果さん
「今は看護師になりたいと思っています。(発明とは)全然関係ないんですよ。将来は人の役に立てる仕事に就きたいと思っています」
<以下、news23のスタジオでトーク>
小川彩佳キャスター:
VTRに出てきたハンガーの発明、当時ニュースで見たのを覚えているんですよね。あの女の子がまだこうして発明を続けているんだと、すごく嬉しい気持ちになりましたし、かっこいいですよね。
国山ハセンキャスター:
ネーミングもいいですよね。テリッパ欲しいなと思いましたし、思いを形にするというのが何より素晴らしいですね。
小川彩佳キャスター:
家族の姿も本当に素晴らしいものがありました。こういうニュースを毎日お伝えして生きていきたいですね。
国山ハセンキャスター:
ほっとしますね。
(08日00:00)

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